事業再構築補助金の採択率は通常枠で4割前後、特別枠で5割~8割となっています。
採択されるためには、いくつかある審査項目をもれなくすべて満たす必要があり、事業計画書上、ひとつひとつ丁寧に対応していくことで採択率が上がっていきます。
事業再構築補助金「採択 攻略法」に関し、徹底解説してまいります。
事業再構築補助金とは?
補助金額 最大8,000万円(※1) 補助率3/4補助されるケースも!(※2)
事業再構築補助金は、ウィズコロナ・ポストコロナ時代の経済社会の変化に対応するために、新分野展開や業態転換、事業・業種転換などの取組、事業再編またはこれらの取組を目指す、一定の要件を満たす企業・団体などの新たな挑戦を支援する補助金です。
※1 通常枠の場合※2 中小企業の回復・再生応援枠、最低賃金枠の場合
事業計画書は誰が書いても同じ?
いいえ。担当するコンサルタントによって、採択率は大きく違います。
ポイントは3つ!
1.事業再構築の審査項目を正しく理解しているか?
2.データを使いこなし、説得力のある事業計画書を書くことができるか?
3.経営に関する豊富な知識があるか?
4.その業界に詳しいコンサルタントか?
いずれかが欠けても、採択からは遠のいてしまいます。
審査項目別! 事業再構築補助金 不動産業採択の重要ポイント!
事業再構築補助金が採択されるには、審査項目を正しく理解し、その業界にいる者しか知り得ない情報、データ、ストーリーを駆使して、説得力のある事業計画書を書く必要があります。今回は、主な審査項目から、不動産業が採択される上での重要ポイントの一部を見ていきましょう。
1.事業再構築指針に沿った取組みであるか?
事業再構築補助金は、全く異なる業種、業態への転換など、新しい取組みにかかる設備投資が対象となる補助金です。よって、不動産仲介業を別店舗でも展開するために改装工事を行う、等は対象になりません。不動産業が事業再構築補助金を活用する場合、例えば既存事業で培った人脈と不動産の知見を活用し、中食市場に参入する、ワーケーション可能なホテル運営をする、キャンプ場を運営する、インドアゴルフ練習場を運営する、不動産業界に特化したシステムを開発しSaaS事業に参入する、などが挙げられます。
2.新規事業がコロナ禍の影響を受けないか?
事業者様がお考えになる新規事業は、必ずしもコロナ禍の影響を受けない、とは言い切れない場合も多いです。そういう場合は、「新規事業がコロナ禍により新たに浮上したニーズに対応するものである。」という方向でしっかりと説明する必要があります。
例えば、遊休不動産(古民家)を活用して、レストラン事業を開始したい、というご希望がありました。レストラン事業は、コロナ禍で最も影響を受けた業態のひとつであり、このままでは審査項目を満たせません。そうした場合、実は「個室だけの高級レストラン」であり、コロナ禍で生じた「感染リスクを避けた上で安全に楽しめる。外出が規制されることで抑えられてきた『贅沢したい。』というニーズの高まりに応えることができる。」
等、コロナ禍だからこそ事業が成長することを、データを用いて確実に証明することで、採択に近づきます。
3.先端的なデジタル技術を活用した事業であるか?
不動産業は、IT業とは異なり、必ずしも新規事業が先端的なデジタル技術を活用したものであるとは限りません。
しかし事業再構築補助金では、「補助金によって行われる新規事業が、先端的なデジタル技術を活用した」事業であることをしっかり説明ないと、採択上必要とされる得点につながりません。そこで例えば、
「新規事業は戸建て住宅の解体業である。集客のためにLP(ランディングページ)を活用して見込み顧客情報を集め、データ解析ソフトウエアを用いて分析し、顧客の行動とニーズに合った細かいメッセージ設定を行うことで効果的なCRMを行い、物件を相続したばかりの比較的若年層(50代以下)にリーチする。」
等、集客や販売促進のためにデジタル技術を活用し、さらにそのメソッドがターゲット顧客に有効である、という方向でこの審査項目を乗り切ることが可能です。
4.新型コロナウィルスや足許の原油価格・物価高騰などの影響を受けているか?
例えば都市部のオフィス賃貸は、新型コロナウィルスの影響を大きく受けた事業のひとつと言えるでしょう。こうした事業をされている不動産業者様は、新型コロナウィルスの影響で売上が落ちており、この点では事業再構築補助金の審査項目を満たすケースが多いです。
さらに「足許の原油価格・物価高騰などの影響」は、採択上の加点項目となります。不動産業は、近年の建築資材の価格高騰などに見舞われるケースもあり、しっかりとデータで証明していけば、加点される可能性が大きくなり、採択に近づきます。既存事業に必要な材料は何であるか?原価はいくらか?どのように仕入れ価格が上がっているか?等、詳細に説明しましょう。
このように、事業再構築補助金が採択されるには、業界に詳しい、信用できる認定経営革新等支援機関の支援を得ながら進めることをお勧めします。
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不動産を活用する際の補助金申請は、経験のある補助金コンサルタントと共に細心の注意をもって行うことをお勧めします。
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