3月30日に第10回事業再構築補助金の公募が開始されました。今回から大きく制度が変わります。複数回に分けて解説していきますので、どうぞご確認ください。今回は第10回から「成長枠」と「グリーン成長枠」のインセンティブ枠として設けられた「大規模賃金引上促進枠」についてです。
「大規模賃金引上促進枠」は成長枠・グリーン成長枠の補助事業を通して、大規模な賃上げに取り組む事業者に対 し、補助金額を上乗せして支援する枠です。要件として3つあります。
①成長枠又はグリーン成長枠に、同一の公募回で申請すること。
②成長枠又はグリーン成長枠の補助事業の終了後3~5年の間に、事業場内最低賃金を年額45円以上の水準で引上げること。
③成長枠又はグリーン成長枠の補助事業の終了後3~5年の間に、従業員数を年率平均1.5%以上(最低事業でも計画期間×1人の増員が必要)増員させること。
例えば補助事業実施期間の終了時点を含む事業年度の終了時点で従業員数が20人、事業計画期間3年の企業の場合計算すると0.9です。しかし1年に1人以上の従業員の増員が必要なことから、事業期間が3年の場合は3人以上の増員が必要になります。
これに伴い、申請時には大規模賃上げ及び従業員増加計画書に従業員を増加させる計画を記載し提出する必要があります。事務局で記載内容の妥当性を審査し採択するかどうか決定します。また採択されても事業計画期間終了時点において、従業員数を年率平均1.5%以上増加させることが出来なかっ た場合は、大規模賃金引上促進枠の分の補助金は支給されませんのでお気をつけください。
「卒業促進枠」と「大規模賃金引上促進枠」で気を付けて頂きたいことが2点あります。まず一つは「卒業促進枠」と「大規模賃金引上促進枠」を併用して申請することは出来ません。そして二つ目ですが、他の申請枠と補助事業実施期間が異なります。交付決定日から成長枠・グリーン成長枠の事業計画期間終了までです。交付申請は成長枠・グリーン成長枠と別に行います。そのタイミングは成長枠又はグリーン成長枠と同時でも、 成長枠又はグリーン成長枠の事業が軌道に乗ってからでも、構いません。
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