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ものづくり補助金「回復型賃上げ・雇用拡大枠の概要とは?」

円安と物価高騰の影響が続く中、政府は物価上昇を超える賃上げの実現を目指すとしています。ものづくり補助金においても、中小企業の賃上げを応援する特別枠を設定するなど、”成長の果実を、従業員に分配し、未来への投資である賃上げが原動力となって、更なる成長につながる”好循環を実現するための取り組みが進められています。

賃上げを検討している事業者の方を後押しする「ものづくり補助金」について解説していきます。

 

ものづくり補助金とは?

 

ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行い、生産性を向上させるための設備投資等を支援するものです。

 

回復型賃上げ・雇用拡大枠の概要とは?

 

業況が厳しい中でも、賃上げ・雇用拡大に取り組む事業者(※)に対しては、回復型賃上げ・雇用拡大枠が用意されています。
補助上限額は通常枠と変わりませんが、
中小企業者の補助率が2/3に優遇されます。

※応募締切時点の前年度の事業年度の課税所得がゼロ以下であり、常時使用する従業員がいる事業者に限る

 

追加要件で求められること

 

  1. 前年度の事業年度の課税所得がゼロ以下であること
    前年度の事業年度の課税所得ゼロの判定は、直近の決算値でみることとされています。
  2. 常時使用する従業員がいること
    補助事業期間中、常に従業員が在籍している状態でなければならないとされます。
    従業員が1人の事業場で、急な退職等で不在となってしまうと要件に合致できないことになります。
  3. 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での給与支給総額の増加率が1.5%、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の水準の増加目標を達成すること
    通常枠など他の4枠では3~5年の事業計画完了までに給与支給総額の目標をクリアすれば良いのですが、回復型賃上げ・雇用拡大枠では、補助金の対象となった設備投資が完了した翌年度末には賃上げ目標を達成していることが求められます。

 

 

 

<事業再構築補助金>

賃上げする事業者向け補助金:事業再構築補助金 最低賃金枠①「最低賃金枠の概要とは?」

賃上げする事業者向け補助金:事業再構築補助金 最低賃金枠②「最低賃金枠のメリットとはとは?」

賃上げする事業者向け補助金:事業再構築補助金大規模賃金引上げ枠「大規模賃金引上げ枠の概要とは?」

賃上げする事業者向け補助金:事業再構築補助金 「賃上げしない場合はどうなるの?」

 

<小規模事業者持続化補助金>

賃上げする事業者向け補助金:賃金引上げ枠①「賃金引上げ枠の概要」

賃上げする事業者向け補助金:賃金引上げ枠②「赤字事業者でも使えるの?」 

賃上げする事業者向け補助金:賃金引上げ枠③「いくら賃上げすればよいの?」

賃上げする事業者向け補助金:賃金引上げ枠④「賃上げしない場合はどうなるの?」

 

<ものづくり補助金>

賃上げする事業者向け補助金:ものづくり補助金「ものづくり補助金の概要とは?」

賃上げする事業者向け補助金:ものづくり補助金「どれくらい賃上げすれば有利になるの?」

賃上げする事業者向け補助金:ものづくり補助金「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例が新設されました」

賃上げする事業者向け補助金:ものづくり補助金「回復型賃上げ・雇用拡大枠の概要とは?」

賃上げする事業者向け補助金:ものづくり補助金「賃上げしない場合はどうなるの?」

 

<IT補助金>

賃上げする事業者向け補助金:IT補助金「通常枠の賃上要件とは?」

賃上げする事業者向け圃場金:IT補助金「デジタル化基盤導入枠の賃上要件とは?」

 

 

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この記事を書いた人

平阪 靖規

平阪 靖規

2012年4月に「中小企業診断士」登録。2013年04月の独立後より補助金を始めとする中小企業施策の支援に従事。中小企業施策を企画する行政と利用する中小企業・小規模事業者の橋渡し役としての任務を全うすることに力を注いでいる。株式会社コムラッドファームジャパン 代表取締役。

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