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補助金の右腕

次回以降のものづくり補助金について

し11月8日に令和4年度補正予算案が閣議決定され、その日のうちに中小企業庁から、その中の中小企業・小規模事業者等関連のポイントをまとめた資料が発信されました。さらに11日には、この補正予算案に基づき「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」「IT導入補助金」「事業承継引継ぎ補助金」についての資料が公表されています。

今回は、現時点までで公表されている資料をもとに来年度のものづくり補助金についてご紹介します。
(明日以降、小規模事業者持続化補助金等順次取り上げます)
この補助金が、新製品・サービスの開発や生産プロセス改善等を支援する制度であること、また基本要件として
・付加価値額年率平均3%以上
・給与支給総額を年率平均1.5%以上
・事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円
を満たす3~5年の事業計画を策定することは変わりません。

加えてこの補正予算案では
・賃上げに取り組む事業者に、補助上限を引き上げて支援
・グリーン枠を拡充し、3段階の上限設定で幅広い省エネニーズを取込み
・海外市場開拓に取り組む事業者にブランディング・プロモーション等の費用を支援
という特色を打ち出しています。

申請枠、概要、補助上限額・補助率は以下の表になります。

概要 補助上限額
※補助上限額は従業員数に応じて異なる。
補助率
通常枠
新製品・新サービス開発・⽣産プロセスの改善に必要な設備投資及び試作開発を支援。
750万円~1,250万円 1/2、2/3(小規模・再⽣事業者)
回復型賃上げ・雇用拡大枠
業況が厳しい事業者※が賃上げ・雇用拡大に取り組むための革新的な製品・サービス開発又は⽣産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援。
※前年度の事業年度の課税所得がゼロである事業者に限る。
750万円~1,250万円 2/3
デジタル枠
DXに資する革新的な製品・サービス開発又は⽣産プロセス・サービス提供方法の改善による⽣産性向上に必要な設備・システム投資等を支援。
750万円~1,250万円 2/3
グリーン枠
温室効果ガスの排出削減に資する取組に応じ、革新的な製品・サービス開発又は炭素⽣産性向上を伴う⽣産プロセス・サービス提供方法の改善による⽣産性向上に必要な設備・システム投資等を支援。
エントリー
750万円~1,250万円
2/3
スタンダード
1,000万円~2,000万円
アドバンス
2,000万円~4,000万円
グローバル市場開拓枠
海外事業の拡大等を目的とした設備投資等を支援。
海外市場開拓(JAPANブランド)類型では、海外展開に係るブランディング・プロモーション等に係る経費も支援。
3,000万円 1/2、2/3(小規模・再⽣事業者)
大幅な賃上げに取り組む事業者への支援
補助事業終了後、3~5年で大幅な賃上げに取り組む事業者に対し、上記枠の補助上限を100万円~1,000万円、更に上乗せ。(回復型賃上げ・雇用拡大枠は除く)

赤字で記載されている内容は、令和4年度第2次補正予算分から新たに加わる内容です。同予算の成立後から適用されます。

国では、それぞれの枠の活用事例を示しています。イメージを掴んで頂くためにご覧ください。

申請枠 活用事例
通常枠 ・複数形状の餃⼦を製造可能な餃⼦全⾃動製造機を開発
・「⾷べられるクッキー⽣地のコーヒーカップ」の製造機械を新たに導⼊
デジタル枠 ・属人的な作業を省力化するため、顧客・受注・作業員を一体的に管理するシステムを導⼊
・AIを導⼊した高精度な⾃律移動式無人搬送ロボットの試作開発
グリーン枠 ・炭素⽣産性向上が図れる製造装置を導⼊しつつ、従来から製造していた部品の高品質化
・「エコマテリアル」素材を導⼊し、環境負荷が少ないクリーンな製品の試作開発
グローバル市場開拓枠 ・海外市場獲得を目的とした新製品開発のため、製造機械の導⼊や展示会への出展
・日本に来日する外国人をターゲットとした予約システムの開発

現在、第13次公募の受付が12月22日の締切で行われています。この補正予算案が成立すれば、次の公募回からは上記の内容で公募が行われる予定です。
弊社では、各種補助金の申請支援を行っています。お気軽にお声がけください。

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この記事を書いた人

平阪 靖規

平阪 靖規

2012年4月に「中小企業診断士」登録。2013年04月の独立後より補助金を始めとする中小企業施策の支援に従事。中小企業施策を企画する行政と利用する中小企業・小規模事業者の橋渡し役としての任務を全うすることに力を注いでいる。株式会社コムラッドファームジャパン 代表取締役。

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